学校給食費が無料の自治体一覧【2026年最新】全国の無償化状況を徹底調査
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調査概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査対象 | 東京23区 + 首都圏主要20市(合計43自治体) |
| 調査方法 | 各自治体の公式サイトから2026年3月時点の公開情報を収集 |
| 調査項目 | 学校給食費の無償化の有無、対象範囲 |
| 全国データ | 文部科学省「学校給食費の無償化等の実施状況」(2024年9月1日時点) |
| 最終更新 | 2026年4月2日 |
※全データに出典URLを個別記載。
当サイトで調査した43自治体のうち33自治体が学校給食費の無償化を実施しています(2026年4月2日時点)。残り10自治体は部分的な補助にとどまるか、未実施です。全国では文部科学省の2024年9月調査で1,794自治体のうち722自治体が小学校給食費の無償化を実施しています。東京23区は全23区で無償化済みであるのに対し、神奈川県・埼玉県・千葉県の政令市・主要市では実施状況が大きく分かれています。自治体選びに給食費の負担を加味したい方は、この記事のデータを参考にしてください。
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目次
- 給食費無償化の全体像
- 東京23区の給食費一覧
- 神奈川県主要5市の給食費
- 埼玉県主要5市の給食費
- 千葉県主要5市の給食費
- 東京多摩エリア5市の給食費
- 無償化されていない場合の月額目安
- 給食費無償化の背景
- 給食費以外の隠れた教育コスト
- 43自治体の給食費 完全一覧テーブル
- タイプ別の判断基準
- まとめ
1. 給食費無償化の全体像
文部科学省が2024年9月1日時点で実施した「学校給食費の無償化等の実施状況」調査によると、全国1,794自治体のうち722自治体が小学校の給食費を無償化しています。
この数字は2023年度以前と比べると大きく増加しており、特に東京都内での一斉無償化が全国的な動きを加速させたといわれています。
出典: 文部科学省「学校給食費の無償化等の実施状況(令和6年9月1日時点)」
無償化の形式はいくつかあります。自治体が給食費全額を公費負担する「完全無償化」のほか、第2子・第3子以降のみ無償とする「多子世帯対象無償化」、食材費相当分のみ補助する「一部補助」などがあります。本記事では、全児童・生徒を対象とした完全無償化または実質無償化(食材費全額公費負担)を「無償化あり」として整理しています。
また、給食費無償化には国・都道府県・市区町村の3つの階層が関わっています。
- 国レベル: 義務教育の無償化として給食費無償化を盛り込む議論が国会で継続中。2026年時点では全国一律の法的義務化には至っていない
- 都道府県レベル: 都道府県が市区町村への補助金を出すケースがあります。東京都は2023年度から各区市町村への補助制度を導入し、23区の無償化を後押しした
- 市区町村レベル: 最終的な実施判断は各自治体。財政力・首長の方針・議会の承認が鍵となる
2. 東京23区の給食費一覧
東京23区は2023年度に全23区で学校給食費の無償化を実施しましました。区立小学校・中学校の両方が対象で、所得制限はありません。財源については東京都の補助制度と各区の一般財源を組み合わせる形で運営されています。
無償化は全市共通で無償化ありです。 対象は全市共通で区立小中学校です。
23区はすべて無償化済みです。
東京23区の給食費無償化は2023年度(2023年度(令和5年度))に全区が揃って実施しましました。それ以前は板橋区(2021年度)や葛飾区(2022年度)など先行して無償化した区もありましたが、東京都の補助制度創設を機に残りの区も続き、2023年度に完全に出揃いましました。
各区の財政規模は異なりますが、小学校・中学校の両方を対象とした完全無償化が標準となっています。また、私立・国立学校については補助の対象外であることが多く、区立学校に限定されている点に注意が必要です。
東京23区の給食費無償化の仕組み
東京都の補助制度「学校給食費負担軽減事業補助」は、各区が給食費を無償化する際に発生する費用の一部を東京都が補助するという仕組みです。補助率は区の財政力によって異なりますが、都の支援が入ることで各区の単独負担が軽減されています。
23区の給食費無償化にかかる年間費用は各区ごとに異なります。世田谷区のように人口が70万人超と区内最大の区では、年間数十億円の財源が必要ですが、東京都の補助制度と区の財源を組み合わせて賄っています。
対象校について
東京23区の給食費無償化は原則として「区立学校」が対象です。以下の学校は対象外となる場合があります。
- 私立小学校・私立中学校(私立学校は独自の規定による)
- 国立の附属学校
- 都立中学校・都立中等教育学校(東京都別途対応)
転入予定がある場合は、子どもが通う予定の学校種別を事前に確認することを勧めます。
給食費の内訳
給食費は一般に「食材費(主食・副食・牛乳代)」と「調理費(光熱費・人件費等)」に分けられます。東京23区の無償化では、保護者が負担していた食材費相当分を区・都が負担する形をとっています。調理員の人件費や学校給食施設の整備費は以前から公費で賄われていたため、無償化によって保護者負担がゼロになります。
23区内でも確認すべきポイント
- 転入のタイミングによっては手続きが必要な区もある
- 年度途中に区外から転入した場合の取り扱いは各区の規定による
- 区外・都外の医療機関と同様に、学校が異なる場合(区立以外)は個別確認が必要
3. 神奈川県主要5市の給食費
神奈川県の主要5市(横浜市・川崎市・相模原市・藤沢市・横須賀市)は、東京23区と異なり無償化の状況が分かれています。人口規模が大きく財政負担が重いことと、政令市は東京都のような都道府県補助の仕組みが整っていないことが主な要因です。
| 市名 | 無償化 | 詳細 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 横浜市 | 無償化あり(小学校のみ) | 2026年度(令和8年度)から小学校給食費を実質無償化。中学校は対象外 | 横浜市公式サイト |
| 川崎市 | 未実施 | 食材費は保護者負担。無償化の実施なし | 川崎市公式サイト |
| 相模原市 | 未実施(一部補助のみ) | 全面無償化ではない。2025年度(令和7年度)に小学1年生のみ無償化 | 相模原市公式サイト |
| 藤沢市 | 未実施 | 給食費無償化されていない。準備中との記載あり(2026年3月時点) | 藤沢市公式サイト |
| 横須賀市 | 未実施 | 給食費無償化されていない | 横須賀市公式サイト |
横浜市は令和8年度(2026年度)から小学校の給食費を実質無償化する方針を発表しています。小学校3年生の一部から段階的に実施し、最終的に全小学生を対象とする計画です。ただし2026年4月2日時点では中学校は対象外のままです。
川崎市は人口150万人超の政令市ですが、給食費の完全な無料化には至っていません。低所得世帯向けの就学援助制度はあるものの、全児童対象の無償化は実施されていません。
相模原市は2025年度に小学1年生を対象とした段階的な無償化を開始していますが、全学年を対象とした完全無償化には至っていません。
神奈川県の主要市が無償化を進めにくい背景
神奈川県の政令市が東京23区と比べて給食費無償化を進めにくい理由には、主に以下の構造的要因があります。
財政調整交付金の仕組みの違い
東京23区は、東京都と特別区の財政調整制度により、都税収入の一部が各区に配分されます。一方、神奈川県の政令市は、市税を自ら徴収する代わりに県からの財政移転が限られる構造です。また、東京都が独自に設けた「学校給食費負担軽減事業補助」のような都道府県補助制度が、神奈川県では同等の規模で整備されていません。
人口規模による財政負担の大きさ
横浜市の人口は約375万人。全小中学生の給食費を無償化するには、年間で数百億円規模の財源が必要です。段階的に実施しているのも、財政負担を年度ごとに分散させるためです。
今後の見通し
横浜市の小学校給食費無償化(2026年度(令和8年度)〜)が先行事例となれば、川崎市・相模原市でも同様の議論が加速する可能性があります。ただし2026年4月時点では予算化・条例化に至っていない市が複数あります。
神奈川県の就学援助制度
給食費が無償化されていない神奈川県の市でも、低所得世帯を対象とした就学援助制度があります。各市の生活保護基準の1.2〜1.5倍程度の収入要件を設けており、要件を満たす世帯は給食費を含む学校の諸費用が補助されます。各市の教育委員会または学校の窓口で申請できます。
4. 埼玉県主要5市の給食費
埼玉県の主要5市(さいたま市・川口市・所沢市・越谷市・川越市)も状況が分かれています。所沢市は比較的早期に小中学校両方の無償化を実現しており、川口市も2026年度から小学校の無償化を開始しています。
| 市名 | 無償化 | 詳細 | 出典 |
|---|---|---|---|
| さいたま市 | 未実施 | 給食費無償化されていない。公式サイトに無償化の記載なし | さいたま市公式サイト |
| 川口市 | 無償化あり(小学校のみ) | 2026年度(令和8年度)から小学校給食費を無償化。中学校は対象外 | 川口市公式サイト |
| 所沢市 | 無償化あり(小中学校) | 令和6年1月から小中学校とも給食費無償化済み | 所沢市公式サイト |
| 越谷市 | 未実施 | 給食費見直し(公費負担増)にとどまる。完全無償化ではない | 越谷市公式サイト |
| 川越市 | 未実施(一部補助のみ) | 完全無償化ではない。令和7年9月〜令和8年3月は給食費2分の1に減額(小学生月額2,175円、中学生月額2,625円) | 川越市公式サイト |
所沢市は2024年1月から小学校・中学校の両方で給食費を完全無償化しています。埼玉県内の主要市では先進的な取り組みで、子育て世帯の転入増加に効果があったとされています。
川口市は2026年度から小学校の無償化を開始しましたが、中学校はまだ対象外です。川越市は2分の1補助という形で負担を減らす措置を取っていますが、完全無償化ではありません。
さいたま市は埼玉県の県庁所在地であり人口130万人超の政令市ですが、2026年4月時点では給食費の完全な無料化は実施していません。就学援助制度による低所得世帯向けの支援はあります。
所沢市の完全無償化の経緯
所沢市が2024年1月から小中学校両方の給食費を無償化した背景には、市長の強いコミットと市議会の承認があります。子育て世帯の転入促進・定住促進策として位置づけられており、市内の子育て世帯から高く評価されています。
所沢市は航空公園や狭山丘陵など豊かな自然環境を持ちながら、東京都心まで電車で30〜40分圏内という立地です。給食費無償化と合わせて保育所の整備にも取り組んでおり、子育てしやすい市としての認知度が向上しています。
川越市の部分補助の詳細
川越市では令和7年9月から令和8年3月の期間に限り、給食費を2分の1に減額する措置を実施しています。この期間の自己負担額は小学生で月額2,175円、中学生で月額2,625円です。この措置が恒久化・完全無償化に移行するかどうかは2026年4月時点では未定です。
さいたま市の現状
さいたま市は埼玉県最大の政令市で人口130万人超です。給食費については完全無償化に至っていませんが、低所得世帯向けの就学援助制度を通じて給食費を補助しています。また、第3子以降に対する補助制度を設けている場合もあるため、具体的な内容はさいたま市の公式サイトで確認することを勧めます。
出典: さいたま市公式サイト
5. 千葉県主要5市の給食費
千葉県の主要5市(千葉市・船橋市・松戸市・市川市・柏市)では、松戸市と市川市が無償化を実施しています。千葉市・船橋市・柏市は条件付き補助や第3子以降のみの無償化にとどまっています。
| 市名 | 無償化 | 詳細 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 千葉市 | 未実施(条件付き) | 小学校は国制度活用で全児童無償。中学校は第3子以降のみ無償。全児童完全無償化ではない | 千葉市公式サイト |
| 船橋市 | 未実施(条件付き) | 第3子以降のみ無償化。全児童対象の無償化は未実施 | 船橋市公式サイト |
| 松戸市 | 無償化あり | 2025年度(令和7年度)から全児童・生徒対象で無償化(2学期・3学期も延長実施) | 松戸市公式サイト |
| 市川市 | 無償化あり | 令和5年4月から全児童・生徒対象で無償化 | 市川市公式サイト |
| 柏市 | 未実施(条件付き) | 第3子以降のみ無償化。全児童対象の無償化は未実施 | 柏市公式サイト |
市川市は2023年4月から全小中学生を対象に給食費を無償化しており、千葉県内では先行した事例です。市長の政策判断として少子化対策・子育て支援の柱として位置づけています。
松戸市は2025年度から全児童・生徒を対象に無償化を実施しています。令和7年度(2025年度)に開始し、2学期・3学期も延長して実施しています。松戸市公式サイトでは対象学校・手続き方法が確認できます。
千葉市は小学校については国の制度を活用して全児童を対象とした実質的な無償化を進めていますが、中学校については第3子以降に限定した補助にとどまっています。2026年4月時点では中学生の完全無償化は実施されていません。
船橋市・柏市は第3子以降のみを対象とした多子世帯支援の形をとっています。第1子・第2子は引き続き給食費を支払う必要があります。
千葉市の「国制度活用」とは
千葉市が小学校で活用している「国制度」は、「こども誰でも通園制度」等とは別に、小学校の食育推進・就学援助の枠組みを活用した取り組みです。具体的には、国の「就学援助制度」の対象を広げる形で、実質的に全小学生の給食費が無料になる仕組みを取り入れています。
ただし、この仕組みは「完全無償化」とは制度の根拠が異なるため、中学校には同じ形では適用できていない状況です。出典: 千葉市公式サイト
千葉県内の無償化の広がり
市川市・松戸市以外にも、千葉県内では給食費無償化を実施している自治体が増えています。今回の調査対象43自治体には含まれていませんが、流山市や我孫子市なども無償化に踏み切っています。千葉県内の詳細は別記事で解説予定です。
関連記事: 千葉県の子育て環境ベスト5
6. 東京多摩エリア5市の給食費
東京多摩エリアの主要5市(八王子市・町田市・立川市・武蔵野市・三鷹市)は全市が給食費の無償化を実施しています。多摩エリアの市町村は東京都の補助制度の対象となっており、23区と同様の条件で無償化を進めやすい環境にあります。
無償化は全市共通で無償化ありです。
| 市名 | 詳細 | 出典 |
|---|---|---|
| 八王子市 | 2024年度(令和6年度)2学期(2024年8月)から全児童・生徒対象で無償化 | 八王子市公式サイト |
| 町田市 | 2025年1月から全児童・生徒対象で完全無償化 | 町田市公式サイト |
| 立川市 | 2024年度(令和6年度)から全児童・生徒対象で無償化 | 立川市公式サイト |
| 武蔵野市 | 2024年度(令和6年度)から全児童・生徒対象で無償化 | 武蔵野市公式サイト |
| 三鷹市 | 令和6年4月から全児童・生徒対象で無償化(所得制限なし) | 三鷹市公式サイト |
多摩エリアの5市はいずれも東京都内の市区町村として、都の補助制度の恩恵を受けています。三鷹市は「所得制限なし」と明示しており、全家庭が対象です。八王子市は多摩エリア最大の都市(人口約56万人)ですが、2024年度2学期から無償化を実現しましました。
町田市は2025年1月に完全無償化を達成しています。立川市・武蔵野市は2024年度(2024年度(令和6年度))から実施しており、多摩エリアでの無償化の広がりが確認できます。
多摩エリアの市部は、23区と比べると財政規模は小さい場合が多いですが、東京都の補助制度により実質的な負担を抑えることができ、無償化を実現しています。
多摩エリアの無償化タイムライン
多摩エリアの各市が無償化した時期をまとめると以下の通りです。
| 市名 | 無償化開始時期 | 備考 |
|---|---|---|
| 三鷹市 | 2024年4月(令和6年4月) | 所得制限なし |
| 立川市 | 2024年度 | 2024年度(令和6年度)から |
| 武蔵野市 | 2024年度 | 2024年度(令和6年度)から |
| 八王子市 | 2024年8月(2024年度(令和6年度)2学期) | 2024年4月からではなく2学期から |
| 町田市 | 2025年1月 | 最後に完全無償化 |
出典: 各市公式サイト(リンクは各市のセクション参照)
このように2024年度中に多摩エリアの5市が揃って無償化を実現しています。東京都の補助制度は2023年度に始まりましたが、各市は準備期間を経て2024年度以降に実施した形です。
多摩エリアの子育て環境と給食費
多摩エリアの市部は、給食費無償化だけでなく保育所の整備や子育て支援拠点の充実にも取り組んでいる自治体が多くあります。三鷹市は子育て支援の先進自治体として知られており、「子育て支援センターすくすくひろば」等の施設も整備しています。武蔵野市は人口7万人と小規模ですが、教育・福祉への投資が手厚い自治体として評価されています。
多摩エリアは23区に比べて家賃が抑えられる地域も多く、給食費無償化と組み合わせると子育てコストを抑えやすいエリアといえます。ただし、三鷹市・武蔵野市は多摩エリアの中でも比較的家賃が高いため、個別に比較することが必要です。
関連記事: 東京多摩エリアの子育て環境を比較
じじ: 八王子市は東京都で一番人口が多い市だったっけ?
7. 無償化されていない場合の月額目安
給食費が無償化されていない自治体に住んでいる場合、毎月の給食費がかかります。金額は自治体や学年によって異なりますが、参考となる数字を示します。
文部科学省の「2021年度(令和3年度)学校給食実施状況等調査」によると、公立小学校の給食費は全国平均で月額約4,500円です。年間(約11ヶ月分)では約50,000円の負担になります。
出典: 文部科学省「2021年度(令和3年度)学校給食実施状況等調査」
川越市の公式データを参照すると、同市の給食費は以下の通りです(令和7年9月〜令和8年3月の補助適用前の通常額)。
- 小学生: 月額約4,350円(補助後は2,175円)
- 中学生: 月額約5,250円(補助後は2,625円)
出典: 川越市公式サイト
子どもが2人いる家庭で小学生・中学生がそれぞれ1人いる場合、月額約9,600円(年間約105,000円)の給食費負担が発生します。これが無償化された場合、年間で10万円超の家計負担軽減になります。
また、給食費は単なる食事代ではなく、食育・栄養バランスが確保されたメニューを安価で提供するという公教育の一部としての性格もあります。無償化によって保護者の経済的負担を取り除くことは、子育て世帯の可処分所得の増加に直結します。
給食費の学年・地域による差
給食費は自治体・学校によって1食あたりの金額が異なります。文部科学省の調査データによると、全国平均は以下の通りです。
出典: 文部科学省「2021年度(令和3年度)学校給食実施状況等調査」
- 公立小学校(1〜2年生): 月額約4,200円
- 公立小学校(3〜6年生): 月額約4,500円
- 公立中学校: 月額約5,100円
給食の提供日数は年間約190日前後(月約19日)ですが、夏休み・冬休み・春休みを除くと実際の支払いが発生する月は年間10〜11ヶ月程度です。
無償化された場合の年間節約額の試算(文部科学省の全国平均に基づく)
| 家族構成 | 月額給食費 | 年間給食費(11ヶ月計算) |
|---|---|---|
| 小学生1人 | 約4,500円 | 約49,500円 |
| 中学生1人 | 約5,100円 | 約56,100円 |
| 小学生1人+中学生1人 | 約9,600円 | 約105,600円 |
| 小学生2人+中学生1人 | 約14,100円 | 約155,100円 |
この節約額は自治体を選ぶ際のコスト比較の一要素になります。ただし、給食費だけで居住地を決定するのではなく、家賃・保育料・医療費助成・通勤利便性等を総合的に勘案することが重要です。
無償化されていない自治体での対応策
給食費が無償化されていない自治体に住んでいる場合でも、以下の制度を確認することで負担を軽減できる可能性があります。
就学援助制度
各市区町村が実施する就学援助制度では、経済的理由で就学が困難な世帯に対して給食費を含む学用品費等を援助します。収入要件は自治体によって異なりますが、生活保護基準の1.2〜1.5倍程度を目安とする自治体が多くあります。申請は在籍する学校または市区町村の教育委員会窓口で行います。
多子世帯補助
船橋市・柏市・千葉市(中学校)のように、第3子以降を対象とした給食費補助を実施している自治体があります。3人以上のお子さんがいる家庭は、各自治体の制度を必ず確認してください。
8. 給食費無償化の背景
給食費無償化が全国的に広がった背景には、複数の要因があります。
少子化対策・子育て支援政策の強化
2023年度以降、岸田政権が「異次元の少子化対策」を掲げ、子育て関連の政策強化が全国的に進みましました。給食費の無償化は目に見えやすく家計への直接効果が明確なため、各自治体が子育て支援施策の目玉として採用しやすかった側面があります。
東京都の補助制度創設
2023年度に東京都が「学校給食費負担軽減事業補助」を創設したことが、23区および多摩エリアの市町村での一斉無償化の直接的な契機となりましました。都が費用の一部を負担することで、各区市の財政負担が軽減されましました。
物価高騰への対応
2022年以降の物価上昇により食材費が上昇し、給食費の値上げが各地で相次ぎましました。保護者負担の軽減策として給食費無償化を選択した自治体もあります。
出典: 文部科学省「学校給食費の無償化等の実施状況(令和6年9月1日時点)」
なお、2026年4月時点では、国レベルでの給食費無償化義務化の法整備は完了していません。国会で議論は続いていますが、各自治体の自主的な取り組みに委ねられている状態です。
全国722自治体の分布
文部科学省の2024年9月調査で722自治体が小学校の給食費を無償化していますが、この722自治体がどのような規模・地域の自治体かという点も重要です。
全国1,794自治体のうち中小規模の市町村は財政規模が小さいため、政令市・中核市と比べて無償化の判断がしやすい面があります。人口1万人未満の小さな町・村では、給食費無償化の財政負担が相対的に小さく、首長の判断で実施しやすいという側面があります。
一方、横浜市・川崎市・さいたま市のような大規模政令市は、対象児童数が多く年間財政負担が大きいため、無償化の決定には時間がかかる傾向があります。
給食費無償化の国全体での議論の現状
国レベルでの給食費無償化については、以下のような議論が行われています。
- 2023年の「こども未来戦略」では学校給食費の無償化に向けた実態調査を実施することが明記された
- 2024年に文部科学省が全国調査を実施し、722自治体での実施が判明
- 財源論として、消費税を財源とする案・こども家庭庁の予算を拡充する案等が議論されている
- 2026年4月時点では国による義務化の法案は成立していない
出典: 文部科学省「学校給食費の無償化等の実施状況(令和6年9月1日時点)」
じじ: そうだな。でも財源をどこから持ってくるかという問題があって、消費税を使うのかとか議論がまとまっていないんでしょう。
9. 給食費以外の隠れた教育コスト
給食費が無償化された場合でも、学校にかかる費用はそれだけではありません。子育て世帯が負担する教育関連費用には、給食費以外にも複数の項目があります。
公立小中学校における主な教育費(参考)
- 教材費・副教材費: ドリル、工作材料、理科の実験器具代など
- 制服・体操着代: 特に中学校では制服代が数万円かかる場合がある
- 修学旅行・遠足費: 小学校で数万円、中学校では5〜10万円程度
- PTA会費: 自治体・学校によって異なりますが年間数千円〜1万円程度
- 学級費: クラス運営のための費用
これらの費用は就学援助制度により低所得世帯には補助が出るものもありますが、中間所得層は対象外になることも多く、給食費以外の教育コストも住む自治体や通う学校によって差があります。
給食費以外で自治体によって差が出る費用
子育てにかかるコストの中で、自治体によって差が出るのは給食費だけではありません。以下の費用も自治体によって無償・補助・保護者全額負担と異なります。
- 子どもの医療費: 東京23区・多摩エリアは18歳まで自己負担なし。神奈川・埼玉・千葉の各市は自己負担が発生するケースがある
- 保育料: 幼稚園・保育所の第2子以降の保育料は自治体によって無償・半額・全額とばらつきがある
- 放課後児童クラブ(学童保育)の利用料: 月額数千円〜数万円まで自治体によって大きく異なる
これらの費用を総合すると、同じ年収の世帯でも居住自治体によって年間数十万円の差が生まれることもあります。給食費以外の教育コストの自治体別比較については、別記事で詳しく解説する予定です。
じじ: 給食費が無償でも、学童保育が高い自治体もあるぞ。総合的に見ないといかんな。
10. 43自治体の給食費 完全一覧テーブル
当サイトで調査した43自治体の給食費状況を一覧にまとめましました。全データは各自治体の公式サイトから収集した情報に基づいています。
| 自治体名 | 都道府県 | 無償化 | 詳細 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 千代田区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 中央区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 港区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 新宿区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 文京区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 台東区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 墨田区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 江東区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 品川区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 目黒区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 大田区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 世田谷区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 渋谷区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 中野区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 杉並区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 豊島区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 北区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 荒川区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 板橋区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 練馬区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 足立区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 葛飾区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 江戸川区 | 東京都 | 無償化あり | 区立小中学校が対象 | 公式サイト |
| 横浜市 | 神奈川県 | 無償化あり(小学校のみ) | 2026年度(令和8年度)から小学校給食費を実質無償化。中学校は対象外 | 公式サイト |
| 川崎市 | 神奈川県 | 未実施 | 食材費は保護者負担 | 公式サイト |
| 相模原市 | 神奈川県 | 未実施(一部補助) | 2025年度(令和7年度)に小学1年生のみ無償化。全面無償化ではない | 公式サイト |
| 藤沢市 | 神奈川県 | 未実施 | 給食費無償化されていない。準備中との記載あり | 公式サイト |
| 横須賀市 | 神奈川県 | 未実施 | 給食費無償化されていない | 公式サイト |
| さいたま市 | 埼玉県 | 未実施 | 給食費無償化されていない | 公式サイト |
| 川口市 | 埼玉県 | 無償化あり(小学校のみ) | 2026年度(令和8年度)から小学校給食費を無償化 | 公式サイト |
| 所沢市 | 埼玉県 | 無償化あり | 令和6年1月から小中学校とも無償化済み | 公式サイト |
| 越谷市 | 埼玉県 | 未実施 | 公費負担増にとどまる。完全無償化ではない | 公式サイト |
| 川越市 | 埼玉県 | 未実施(一部補助) | 給食費2分の1に減額中(小学生月額2,175円、中学生月額2,625円) | 公式サイト |
| 千葉市 | 千葉県 | 未実施(条件付き) | 小学校は国制度活用で全児童無償。中学校は第3子以降のみ | 公式サイト |
| 船橋市 | 千葉県 | 未実施(条件付き) | 第3子以降のみ無償化 | 公式サイト |
| 松戸市 | 千葉県 | 無償化あり | 2025年度(令和7年度)から全児童・生徒対象で無償化 | 公式サイト |
| 市川市 | 千葉県 | 無償化あり | 令和5年4月から全児童・生徒対象で無償化 | 公式サイト |
| 柏市 | 千葉県 | 未実施(条件付き) | 第3子以降のみ無償化 | 公式サイト |
| 八王子市 | 東京都 | 無償化あり | 2024年度(令和6年度)2学期(2024年8月)から全児童・生徒対象で無償化 | 公式サイト |
| 町田市 | 東京都 | 無償化あり | 2025年1月から全児童・生徒対象で完全無償化 | 公式サイト |
| 立川市 | 東京都 | 無償化あり | 2024年度(令和6年度)から全児童・生徒対象で無償化 | 公式サイト |
| 武蔵野市 | 東京都 | 無償化あり | 2024年度(令和6年度)から全児童・生徒対象で無償化 | 公式サイト |
| 三鷹市 | 東京都 | 無償化あり | 令和6年4月から全児童・生徒対象で無償化(所得制限なし) | 公式サイト |
集計(2026年4月2日時点)
- 完全無償化(小中学校両方): 31自治体
- 小学校のみ無償化: 2自治体(横浜市・川口市)
- 部分補助または条件付き: 4自治体(相模原市・越谷市・川越市・千葉市)
- 未実施: 6自治体(川崎市・藤沢市・横須賀市・さいたま市・船橋市・柏市)
11. タイプ別の判断基準
給食費の無償化状況をもとに、居住地選びの参考となる情報をまとめます。感情的なおすすめではなく、データから読み取れる事実をお伝えします。
給食費の負担をゼロにしたい場合
東京23区のいずれかに居住し、区立学校に通わせるのが現時点で最も確実な選択肢です。加えて、多摩エリアの八王子市・町田市・立川市・武蔵野市・三鷹市、埼玉県所沢市、千葉県市川市・松戸市も給食費完全無償化を実施しています。
家賃とのバランスを考える場合
給食費が無料でも、家賃が高ければトータルの生活コストは上がります。例えば港区・渋谷区・中央区は給食費無償化を実施していますが、家賃水準は首都圏最高クラスです。一方、足立区・荒川区・葛飾区・江戸川区は給食費無償化を実施しつつ、都区内では比較的家賃が抑えられます。
また、川口市や所沢市、松戸市・市川市は埼玉県・千葉県内で比較的家賃が抑えられるエリアでありながら無償化を実施しており、コストパフォーマンスの面で検討の余地があります。
中学校の給食費も無償化されているかを確認する
横浜市・川口市は小学校のみの無償化です。中学校の給食費も無償化してほしい場合は、小中両方が無償化されているかを必ず確認してください。
就学援助制度の活用
さいたま市・川崎市・横須賀市など給食費無償化を実施していない自治体でも、低所得世帯を対象とした就学援助制度があります。所得要件を満たす場合は給食費が実質無料になる場合があります。各自治体の福祉窓口または学校事務に確認することを勧めます。
「給食費無償化あり」の自治体だけを選ぶリスク
給食費無償化を重視して居住地を選ぶこと自体は合理的ですが、以下の点に注意してください。
- 給食費無償化の制度は首長交代や財政悪化で変更される可能性がある
- 転居後に無償化が廃止・縮小されても、転居コストの方が大きい場合がある
- 無償化「あり」の自治体でも、私立学校は対象外の場合が多い
データを参考にしながらも、長期的な居住環境(交通・教育・安全・コミュニティ)を総合的に判断することが重要です。
無償化を「一時的な措置」と扱っている自治体への注意
川越市の給食費2分の1減額は「令和7年9月〜令和8年3月」という期間限定の措置です。期間終了後の対応は2026年4月時点では確定していません。住む自治体の制度が恒久的なものか一時的なものかは、自治体の公式サイトで確認することを勧めます。
12. まとめ
- 東京23区は全区で学校給食費を無償化済み(区立小中学校が対象)
- 東京多摩エリアの主要5市(八王子・町田・立川・武蔵野・三鷹)も全市無償化済み
- 首都圏の神奈川・埼玉・千葉では自治体によって状況が大きく異なる
- 全国では文部科学省の2024年9月調査で1,794自治体のうち722自治体が小学校給食費を無償化
- 給食費(年間約5万円/人)は子どもが複数いる世帯では大きなコスト差となる
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出典一覧
文部科学省
東京23区
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本記事の情報は2026年4月時点の各自治体公式サイトの情報に基づいています。制度は変更される場合があります。最新情報は各自治体の公式サイトまたは窓口でご確認ください。